数日前、悪意あるRTFが添付されたメールに遭遇した。架空の訴訟通知メッセージが含まれているものだ。

  同メールは会社名には言及しておらず、標的型というよりは、無差別型の手法をとっている。

  今日、あるセキュリティ・ブロガーが我々(そして他の人達に)、彼の所に来た以下のメールを転送してくれた:

To Whom It May Concern: On the link bellow is a copy of the lawsuit that we filed against you in<br />court on March 15, 2010. Currently the Pretrail Conference is scheduled for April 15th,<br />2010 at 10:00 A.M. in courtroom #12. The case number is 3478254. The reason the lawsuit was filed<br />was due to a completely inadequate response from your company for copyright infrigement that our client<br />Danilison Inc is a victim of. www.marcuslawcenter.com

  現時点で、この添付書類はMarcus Law Center(以下MLC)へのリンクに置き換えられているようだ。

  MLCサイトに障害が起きているのか、単に完全な偽物なのか、見極めることは難しい。同サイトの企業情報ページのテキストは、あるニューヨークの弁護士サイトの内容を大幅に流用しているが、「良心的な」盗用である可能性もある。

  いずれにせよ、エフセキュアのブラウザ保護機能が、安全のため、悪意あるファイルをホスティングしているサブ・ディレクトリをブロックしている。

  このRTFファイルは、トロイの木馬型ドロッパ(Trojan-Dropper:W32/Agent.DIOY)として作用する埋め込みオブジェクトを含んでおり、これはダウンローダ(Trojan-Downloader:W32/Lapurd.D)をドロップし、次に中国南部に位置するサーバへと接続しようとする。

  我々が確認した以前の添付ファイルも、中国のサーバに接続しようとしていた。

  追記:SANS Diaryによれば、いくつかの.eduサイトが、似たようなメッセージを受けとっているそうだ。

  そのドメイン「touchstoneadvisorsonline.com」は、同じRTF(.doc)ファイルをホスティングしている。