実際のところ、「Microsoft Security Essentials」は偽物ではない。これはMicrosoftによる本物のアンチウイルス製品だ。

  しかし、「Microsoft Security Essentials」と主張する不正なセキュリティ製品が存在する。Microsoftとは無関係だ。このマルウェアは、 hotfix.exeやmstsc.exe(md5: 0a2582f71b1aab672ada496074f9ce46)として、ドライブバイダウンロード攻撃を通じて配布される。

  以下がその外観だ:



  そして、この偽ツールはMicrosoftのブランドを無断借用するだけでなく、32種類のアンチウイルス製品の奇妙なマトリックス表示を特長としている。これは「Microsoft Security Essentials」が、発見したマルウェアを除去できない場合、ユーザのマシンをフィックスすることができるツールを探すために提供されているものだ。実際は、すべて偽物で、同ツールはそれが主張するような感染を発見してはいない。



  驚いたことに、この感染を処理することができるらしき製品は「AntiSpySafeguard」「Major Defense Kit」「Peak Protection」「Pest Detector」および「Red Cross」のみだ。こんな製品、聞いた事が無いって? 無理もない。これらは皆、偽のプロダクトなのだから。

  「Microsoft Security Essentials」は、ユーザを脅し、必要のない製品を購入させようとする。騙されてはいけない。

  おそらく、Microsoftの弁護団が、この件の背後にいる道化を見付けるだろう。彼らはその人物をこてんぱんにすることだろう。

  我々はこのマルウェアを「Trojan.Generic.KDV.47643」として検出している。