ユーザがアンチウイルスプログラム名から、偽物か本物かを見分けることに長けてきているため、ローグウェアの作者は現在、より大胆な方向に向かっている。真っ当なプログラムのアイデンティティを盗み、自分たちの偽の製品でそれを使用しているのだ。最近あるローグが、ユーザが勘違いしてその偽AVを購入するようしむけるべく、AVGのロゴと信頼性の高い名称とを使用しているのが発見された。

  その偽製品は、他のローグウェアで使用されている典型的なメソッドを実装していた。すなわち、システムをスキャンするふりをし、複数の悪意あるファイルを発見したと主張するのだ。無料版は機能が制限されているため、それらのファイルを削除するためには、ユーザはフルバージョン(偽の)にアップグレードしなければならない。

  AVGのロゴを除けば、そのローグのインタフェースには、正規の「AVG Anti-Virus Free Edition 2011」と似ている所は無い。

偽物
Fake AVG

vs.

本物
AVG

  しかし、同製品をよく知らないユーザは、この違いに気づかず、本物の製品を入手していると考える可能性もある。

  ちょっとしたアドバイスを一つ。提供元に気をつけること。たいていのアンチウイルス企業は、製品の無料版/トライアル版をサイトで直接提供している。よって、信頼できないチャネルはスキップし、直接AVベンダから入手することだ。