1月に公開した記事を訂正したい。

  「EU CO2 Emission Trading Systems(EU ETS:欧州排出量取引システム)」に対するフィッシング攻撃について記事を掲載した際、実際のフィッシングメールやフィッシングサイトの例をいくつか挙げた。そして「European Climate Registry(europeanclimateregistry.eu)」という名の企業についても言及した。

  我々がこの企業を取り上げた理由は2つある。一つには、EUが「ECとは関係がない」として、「European Climate Registry」について公的に警告したことがある。とは言え、企業が二酸化炭素関連製品を取引するためのプラットフォームを提供したいと考えた場合に、その会社がECと関係している必要は無い。

  第二に、「europeanclimateregistry.eu」というドメインはその上、標準的なWHOISサービスで登録者情報が「NOT DISCLOSED!」となっていたため、非常に疑わしいものに見えたということがある。我々は後になって、EURidがすべての.EUドメイン登録者を「NOT DISCLOSED!」と記載することを知った。登録者情報については、EURids自身のWebフォームを介して、問い合わせることができるのみだ。このような訳で、同ドメインが、ドメインプライバシーシステムで登録されたという我々の情報は間違ったものだった。よって我々には、「European Climate Registry」が、何らかの不正に関与していると結論する理由が無くなったことになる。