フィンランドの人口はまあ少ないが、そこでエフセキュアは比較的大きなマーケット・シェアを持っている(当然だ)。そして時折、フィンランドが一種の統計試験場になるような、「大変な」何かが起こる。

 以下は、11月24〜27日の間にフィンランドで発生したマルウェアの検知(防御)件数のグラフだ。

Finland cloud statistics, Nov.24-Nov.27

 続いて12月1〜4日の同じグラフは、次のようになった。.

Finland cloud statistcs, Dec.1-Dec.4

 このような劇的な違いがあるのはなぜだろうか?

 フィンランドで最も人気のあるWebサイトの1つsuomi24.fiが利用している広告ネットワークが、12月の期間中、侵害されたのだ。そしてSuomi24によると、このマルウェアのトラフィックはすべて、あるサード・パーティの広告主のネットワークから、1つの広告を通じてプッシュされていた、とのことだ。

 たった1つの広告だ。

 当社のBrowsing Protection機能の利用者なら、次のような画面を目にしたはずだ。

F-Secure Browsing Protection block

 また、このサイト・ブロッキングが有効になっていなかったら、次のようなアンチウイルスからの通知がある。

F-Secure antivirus block

 何がブロックされたって?「ペテン・アンチウイルス」である。偽のセキュリティ・ソフトウェアだ。

 こちらはあるバージョンだ。

Fake Microsoft Security Essentials scan

 そして、こちらが別のバージョンだ。

Rogue's fake scan

 これらのペテン・プログラムは実際には脅威がないかコンピュータをスキャンしたりしない。しかしながら、いそいそと課金はするのだ。ペテン師は無料のトライアルなど提供せず、前払いを要求する。

Rogue asking for payment

 前払い? これは一般に不適切な何かがあることを示す優れたサインだ。