ニューヨークタイムズ紙は今日、重要なスクープをものにした。ニューヨークタイムズ自身のことだが。結局、彼らはハッキングされていたのだ。

 実際のところ、数ヶ月間にわたりハッキングされていた。中国のハッカーはニューヨークタイムズ社全従業員の社用のパスワードを盗んだ。加えて、幾人かのジャーナリストのホーム・コンピュータへのアクセスを得た。

 これらの攻撃は、同紙が温家宝中国首相の親族に対する調査結果を発表した直後から始まった。

New York Times hacked
David Barbozaが書いた記事のスクリーンショット。彼のメール・アカウントは攻撃者に侵害された。

 顧客のデータが盗まれなかった点は注目に値する。今回の攻撃者は金銭を得ることには興味がなかった。ニューヨークタイムズ紙に対するスパイ活動がしたかったのだ。

 中国国防部からの疑惑に対する返答はこうだ。「確かな証拠もなしに、中国軍がサイバー攻撃に乗り出しているという批判はプロフェッショナルにふさわしくなく、根拠もない。

 ジャーナリスト達は以前にも同じような攻撃の対象となった。あるケースでは、標的型攻撃においてジャーナリストの名前がルアーとして使われたことがある。

 中国側のニュースについての解説は、Liz Carterのこのブログの記事を見てほしい。

 追伸。ブラチスラヴァで開催する次のCAROワークショップで、このような攻撃について詳細な議論が行われる予定だ。詳しくは2013.caro.org を参照のこと。