恒例の918サイバー攻撃の時期が近づいていますが、対策は万全でしょうか。
概要はニュースなどで報道されていますので、内容は割愛させて頂きます。

さて、報道にもありましたように9/18に向け、今年も紅客(ほんくー:中国のハクティビズムのグループの総称)らより攻撃の標的リストが公表されています。
しかし、残念ながら必ずしもこれらのリスト通りに攻撃が行われるわけではありません。
一部の攻撃者らはGoogleなどの検索エンジンを利用することで、標的を絞っています。つまり、攻撃者らの検索結果として表示されたウェブサイトは攻撃対象となる可能性がある、ということになります。
そういった意味では、リストに記載されていない組織においても警戒をしておくに越したことはない、と言えます。

標的リスト例


では、攻撃者はどのような文字列を検索し、標的を絞っているのでしょうか。
例えば、ある紅客はSQLインジェクションの標的を絞り込むために、次のような文字列を利用しています。
site:.jp inurl:php?id= site:.jp inurl:asp?id=
結構、大雑把に検索していることが分かります。とりあえず、リスト化して攻撃しようということなのでしょう。
このような検索文字列に関しての情報は、9月に入り日本への攻撃を示唆する内容と共に複数確認されています。
他の検索文字列として次のものが紹介されています。(9/18の攻撃と直接関連するかは分かりませんが、、、)

google hacks
※「inlitle:」は「intitle:」のtypoかと思われます。

他にも様々な検索文字列により検索されることが推測され、多くのウェブサイトが攻撃対象となる可能性があります。そういった意味では、これらの検索結果に、自身のウェブサイト上の脆弱点が表示されていないか、など事前に確認しておくことは攻撃対象から逃れる点では、有効な対応策の1つと言えます。

ちなみに、これらの検索結果にはWordpressなどのCMSの情報も含まれています。メジャーなCMSは脆弱性も多く報告されていることから、標的となる可能性が高いと考えられますため、確実に対策を実施してください。
※WordpressやMovable Typeに関してはIPAからも注意喚起がされていますので参照ください。
http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert20130913.html

尚、Google Hackingはキャッシュから調査しています。そのため、標的の絞り込みの段階でウェブサーバに対して明らかに攻撃と判断できる通信は発生しません。

実際に日本組織を狙った大規模なサイバー攻撃があるかは分かりません。しかし、毎年恒例のことですので、避難訓練のつもりでエスカレーション・チェックなどを実施しても良いかと思います。
現在のところ、DDoS攻撃や多数のウェブサイト改竄などの目立った動きが報告されていませんが、目立った情報が得られましたら随時追記していきたいと思います。


【追記 9/18】
複数のウェブ改竄が確認され始めました。
ウェブサーバのコンテンツに日本を挑発するようなファイルがありましたら、侵入されている可能性大です。
例えば、Fuck-JP.html などです。
念のため、不審なコンテンツが追加されていないか確認されることを推奨します。

1937CnTeam

ちなみに、記載されている内容は満州事変とは直接関係のあるものではありません。