エフセキュアは毎半期、セキュリティ脅威に関する世界的な状況をまとめた「脅威レポート」を発刊、一般公開しています。このたび、2013年の下半期についての脅威レポートの日本語翻訳版を制作し、提供を開始いたしました。






狙われるアジア


飛躍的な発展を続けるアジア地域では、それに伴いエフセキュアのクラウドベースシステムに報告されるマルウェアの検出件数が増加しています。
2013年下半期には、日本、マレーシア、台湾、香港、およびインドから報告された統計に、いくつかの特徴的な傾向が見られます。

エフセキュアが識別するワームの中で目立っているものは
Downadup(メディアでの別名はConficker)で、その存在はアジア地域で報告された感染の中でも突出しています。200810月にマイクロソフトは、このワームが悪用する脆弱性に対応した緊急セキュリティパッチをリリースしました。アジアでこのワームが引き続き蔓延していることは、このパッチを適用しないまま使用されているWindows XPが現在も多数存在することを示唆しています。

2013
年下半期は、日本でJavaを標的にしたエクスプロイトが減少していることが観測されました。この脅威は、特にMajavaファミリーとして2013年上半期には蔓延していました。最近Java関連の検出が減少していることから、現在はJavaまたはJavaプラグインを使用している環境の多くに、パッチが適用されていると考えられます。

デスクトップコンピューティングについては、
Windows XPが個人および企業ユーザの間で広く利用され続けており、またその多くがアジア地域に存在しています。マイクロソフトは、Windows XP201449日にサポート終了を迎えることを発表しています。この日以降、XPに対する新しいセキュリティ更新が提供されないことを意味しています。セキュリティ保護のために最新のオペレーティングシステムにアップグレードすることが最善かつ必要な策ですが、当レポートでは、経過処置として、ある程度妥当な安全性を保ちながらXPを使用するための暫定手段を説明しています。

 

2013年下半期脅威レポートの日本語版は、こちらでご覧いただけます。