コロンビアの作家でノーベル文学賞受賞者のガブリエル・ガルシア・マルケス氏はかつて、「すべての人は、公的な生活、私的な生活、そして秘密の生活という3つの生活を送っている」と語りました。

公的な生活、私的な生活、そして秘密の生活。これらが意味することは、特にデジタルの世界では、人によって異なります。ある人は、ペットの猫についてブログに投稿することが自分自身を公にし過ぎていると考えるかもしれません。一方で、日常のあらゆる出来事をビデオでブログに投稿することが当たり前になっている人もいます。

私的な生活という点についてですが、人によっては、お互いにやり取りする従来の電子メールは個人的なコミュニケーションであると思うかもしれません。しかし、技術に詳しい人は、あらゆるコミュニケーションをエンドツーエンドで暗号化し、自分の身元情報を常に匿名にしておきたいと考えるかもしれません。このことは、VPN、匿名化サービスや電子メール暗号化のようなテクノロジーを用いれば可能です。

オンラインで秘密の生活を送るということも、人によって意味が異なってきます。一般的な人であれば、自分の実際の情報を明かしたくないサイトにアクセスする際には、いつもとは違うJohn.Doe@dummy.tldなどの身元不明の電子メールアドレスを使うかもしれません。https://mailinator.com/は、オンデマンドの使い捨ての電子メール受信トレイを使うのに役立つサービスです。その他の人にとっては、Webでの秘密の生活は、闇に包まれた活動を意味するかもしれません。つまり、Silk Roadのような市場の運営といった非合法活動の隠蔽、ボットネットの作成と運営、RATの実行やビットコインマイニング用のマルウェアやキーロガーの作成などといった活動です。

これまでお話ししたように、それぞれの生活の意味は、人によって異なります。知らないことを幸せであると感じる人もいます。こうした人は、自らの安全を保ったり、オンライン上の身元情報や所有物の乗っ取りと悪用を防いだりするためのわずかな手順を踏まないことで、自分のオンライン上の身元情報に対して、どのようなことが起こる可能性があるのか(そして残念なことに、その結果として何が起こるのか)を知りたいとは思いません。

公の生活、私的な生活、そして秘密の生活という概念の一つひとつを、今後、ブログへの投稿で詳しく説明していこうと考えています。そこでは、ネットサーフィンの際に身元情報を保護する方法についてのヒントもお知らせします。それまでの間、この3つの生活が、皆さんにとって、どのような意味をもつのか考えてみてください。