アップルが最新のiPhoneのモデルと、待ち望まれていたウェアラブル技術の新製品を発表しました。Apple Watchです。

TechRadar誌はクパチーノ発の最新のイノベーションを「iPhoneと併せて楽しめるiOS8フレンドリーな時計」と評してします。

最新のエフセキュア・ラボによる「脅威レポート」はiOSのマルウェアに関するひとつの大きな誤解を払拭しています。存在するのです、極めて稀ではありますが。

Screen Shot 2014-09-09 at 4.43.06 PM

2014年の上半期に、295に及ぶモバイルのマルウェアの新しいファミリーや亜種が発見されました。294はAndroid、そしてひとつはiOSを狙ったものです。iPhoneユーザーはフィッシング詐欺やWi-Fi乗っ取りの被害に会う可能性があり、そのためにエフセキュアはFreeDome VPNを開発しましたが、iOSデバイス上の悪意あるアプリの脅威はほとんど存在しません。

「Androidと異なり、iOSでのマルウェアは現在のところ’脱獄’したデバイスに対してのみ有効であり、様々なハッカーによって作成された’脱獄’ツールは(そしてそれらは通常プラットフォーム上の未公開のバグによって作動します)、セキュリティ研究者の関心を引くところになっています」とレポートは解説しています。

Unflod Baby Pandaと呼ばれるiOSの脅威は今年初めに発見されました。これはデバイスのApple IDとパスワードの詳細を詐取するために、SSL接続を盗聴します。Apple IDとパスワードは最近ニュースで取り上げられているように、著名人のiCloudのアカウントを乗っ取る一連の作業の中で一部の役割を担っており、多くのプライベートな写真が公開されてしまう事件に繋がりました。

弊社のミッコ・ヒッポネンは最新のウェビナーにて次のように説明しています。「多くのユーザーは何年もの間これらのアカウントを使用し続けており、それは主にiTunesストアから買い物をするためですが、どれだけのデータが実際に保護されているのか気づいていません。」

しかしUnflod Baby Pandaは著名人のハッキングにはほとんど役割を果たしていません。デバイスの’脱獄’は極めて稀だからです。iOS App Storeの「クローズな空間」の手法による保護がハッキングを防いでいることを認識しているユーザーはほとんどいません。その手法はプラットフォームからマルウェアを排除することに成功しており、特にオープンなAndroidの世界と比較すると顕著です。悪意のあるアプリやアドウェア、スパムウェアが公式のPlayストアに潜入することもありました。一方iOS App Storeではほとんどありません。しかしAndroidの脅威の大多数は非公式のマーケットから感染するため、エフセキュア・ラボは非公式のマーケットを避けるよう勧めています。

iPhoneユーザーの大多数はマルウェアについて心配する必要はありませんでした。そしてApple Watchがアプリに対して厳重な制限をかけるのであれば、デバイスはセキュリティの心配は無用でしょう。
しかしスマートフォンに匹敵する能力をもつWatchを丸一日ほぼ24時間、体に装着するのであれば、従来考慮されていなかったプライバシーに関する問題を引き起こす可能性があります。

>>原文へのリンク