今年のMobile World Congress(MWC)が来週開催されます。毎年バルセロナで開催されるこの技術展示会では、モバイルテクノロジーに関する最新のニュースが話題になります。過去一年で起きた最も大きな問題の一つがきっかけとなり、弊社でデジタル・フリーダムに取り組むミッコ・ヒッポネンがこのイベントに参加します。

有名なデジタル・フリーダムの提唱者であるヒッポネンは、デジタルの脅威からインターネットとインターネットユーザを約25年間守ってきました。MWC開催期間中の3月2日(月)、彼は「つながる世界でユーザ中心のプライバシーを守る」と題したカンファレンス・セッションに参加し、プライバシーを決して過去のものにしないための様々な方法について討議します。

ヒッポネンは、現代のテクノロジーがすべての人にとって計り知れないほどの利益をもたらしたと考える一方、彼が「オンラインの世界で間違った方向に進んでいる」とみなす事柄について、率直に批判もしてきました。特に、この一年はそういった様々な問題に対して発言をしてきましたし、新たなマルウェアとサイバーセキュリティの脅威一般人への大規模サーベイランスとデジタルプライバシー、モノのインターネット(IoT)のような新興技術の悪用の可能性についてなど、様々なトピックについてインタビューを受けてきました。

今回のセッションでは、ヒッポネンと他5人のパネリストが登場します。しかし、このイベントはTwitterのハッシュタグ#MWC15PRIVで一般公開されるので、あなたも議論に参加することができます。あなたが参加しやすいよう、議論のポイントを以下に3つご紹介します。

1 モバイルの世界におけるセキュリティ

米国ニュースサイト「The Intercept」の最近の報道によって、いかにして米国および英国政府がSIMカード製造の世界最大手ジェムアルトをハッキングしたのかが明らかになりました。ハッキングによって両国政府は、世界中の携帯電話による通話を保護する暗号化キーを入手しました。これがどのように議論に関わってくるのか関心があれば、このブログの最近の記事でも事件について読むことができます。

2 オンラインでの安全を守る

アドウェアプログラムの「Superfish」にセキュリティ上の欠陥があり、ハッカーがこれを利用して、ショッピングやインターネットバンキングなどのウェブサイトになりすませることが最近明らかになりました。これらの「介入者」攻撃は、非常に深刻な被害を生む可能性があり、人々をだまして個人データを犯罪者と共有させてしまいます。この事件によって、人々が自分の使うデバイスを信頼できることの重要性が浮き彫りになりました。また、Superfishが世界最大手のPCメーカーのノートパソコンにプレインストールされていたため、この問題はすぐにでも議論する価値があります。

3 プライバシーおよびモノのインターネット(IoT)

サムスンは最近、同社のスマートテレビの前で個人情報を話すときは注意が必要だと警告しました。このブログの過去記事でも詳細を読むことができますが、基本的にスマートテレビの音声起動技術は明らかに人々が話したことを聞いていますし、その情報を第三者と共有もしてしまいます。多くのデバイスが「スマート」になるにつれて、我々はそのデバイスの周囲での発言や行動に関し、より賢明にならなければいけないのでしょうか?

セッションは中央ヨーロッパ標準時(CET)で16:00〜17:30に行われる予定です。MWCでデジタル・フリーダムの取り組みに参加できる機会を是非ご利用ください。

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