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多くのスマートフォンが生まれるはるか以前、マルウェアはユーザが自分自身でインストールしていました。このようなインストールは主に、マルウェアでないかのように装ったメール添付ファイルを開くことで起こっていました。この手法は近頃また、より巧妙な配信手段との組み合わせで多少の復活を見せているようですが、送られる心当たりのない添付ファイルをクリックすることでデジタルの災厄を引き起こしてしまう危険性についてのユーザの認識は、当時に比べて大きく向上しています。

オンラインの犯罪者たちも環境に順応しています。ユーザの防御対策の裏をかいてユーザに代わってマルウェアをインストールするさまざまな方法を見出しました…

ドライブバイダウンロードについて見てみましょう。

1. エフセキュアラボでは、5年以上前からこの種の攻撃を目にしています。
ミッコ・ヒッポネンは2008年3月の記事で次のように述べています。「犯罪者がマルウェアを広める手段として好んで使用している新しい手法は、ウェブ上でのドライブバイダウンロードです。この種の攻撃は依然として迷惑メールを送りつけるところから始まる場合が多いものの、メールの添付ファイルの代わりにウェブリンクが置かれ、そこから悪質なウェブサイトに誘導されるようになっています」

メール、ウェブサイト、またはポップアップウィンドウをクリックするだけで、悪質なソフトを招き入れてしまうおそれがあります。有名なサイトが迷惑な広告を通じてマルウェアを配布していると聞いたなら、ドライブバイダウンロードが関与している可能性があります。

ドライブバイダウンロードは、パソコンを「麻痺させる」ために使われたり、進化してモバイルの脅威となったり、Macにとってそれまでにないほど大きな脅威となったFlashbackを広める手段として利用されたりしてきました。政府や法執行機関向けとして販売されているFinFisher攻撃ツールにも利用されています。

2. ドライブバイダウンロードが機能するには、大勢の人間の関与(または少なくともインフラ)が必要です。
セキュリティアドバイザーであるショーン・サリバンは次のように述べています。「この脅威は1つのエコシステムといえます。非常に多くの人間が関与しているのです。たとえば、銀行強盗犯が何らかの方法でメールアドレスのリストを購入し、迷惑メール業者に委託して迷惑メールを送らせ、その迷惑メールには別の委託先であるエクスプロイトキットベンダーへのリンクがあり、そのベンダーがトロイの木馬ダウンローダ(別のどこかのベンダーから買ったもの)を置き、そしてそのダウンローダが銀行強盗犯のトロイの木馬(これもZeuSのようなキットを基にしている可能性が高い)をダウンロードしてインストールする、といった具合です」

3. ドライブバイダウンロードは、ユーザのアンチウイルスより賢い手法かもしれません。
この脅威は、ユーザのセキュリティソフトやセキュリティトレーニングの裏をかくように設計されています。ソフトを常に最新の状態に保つことは必要な防御対策の1つですが、この種の攻撃は、あらゆる脆弱性をターゲットにするおそれのあるエクスプロイトキットを使用する傾向があります。

セキュリティソフトで複数の手法を使用して既知および未知のいずれの脅威にも対抗できるようにしておきましょう。

エフセキュアのほとんど神秘的ともいえるディープガードの守り手であるティモ・ヒルヴォネンは以前、「ドライブバイダウンロードは、脅威に対して当社製品のすべての保護レイヤがユーザの保護に寄与することを示す代表的な例だ」と語っていました。

では。

ジェイソン

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