秘密が暴露されるのは、ハッカーがハッキングされたときだ。イタリアを拠点とする監視技術の企業Hacking Team社が、7月5日にハッキングされた。ハッカーたちは内部資料、ソースコード、メールを含む400GBのtorrentファイルを一般に公開した。これには顧客のリストも60件近く含まれている。

 同社は圧政国家との取引を公式には否定しているが、このリストにはスーダン、カザフスタン、サウジアラビアといった国家も載っている。また漏えいした資料からは、東南アジア地域のシンガポール、タイ、マレーシアの政府当局が、RCS(Remote Control System)いう名前の最先端のスパイウェアを購入していたことが強く示唆された。

 Citizen Lab(訳注:カナダ、トロント大学内の研究所)の研究者によると、このスパイウェアは並外れて深く侵入する。モバイル端末上のマイクやカメラを起動し、Skypeやインスタントメッセージを傍受し、収集した情報からC&Cサーバへと追跡されるのを回避するために、プロキシサーバによる匿名化ネットワークを使用するのだ。

 Pastebinに投稿された顧客リストの画像に基づくと、このソフトウェアはマレーシアではマレーシア汚職防止委員会、MI(Malaysia Intelligence)、首相官邸で購入された。

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 medium.comに投稿された、漏えいした請求書の追加画像では、このスパイウェアがMiliserv Technologies (M) Sdb Bhdという社名の、現地のマレーシア企業(マレーシア財務省に登録)を通じて販売されたことが示されている。同社はデジタルフォレンジック、インテリジェントな収集、公安サービスの提供に特化している。

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 首相官邸が監視ソフトウェアを必要とする理由は、謎のままだ。よく聞いてほしい。プロ仕様のスパイウェアは安くはない。ライセンスのアップグレードには40万マレーシア・リンギット(約1,300万円)かかるし、保守の更新には約16万マレーシア・リンギット(約500万円)を要する。

 マレーシアの非主流派のメディアによるこの事件の報道によれば、2013年の総選挙へ向けて(検出数が)急増する中でマルウェアFinFisherが検知されたが、マレーシアの政府機関はおそらくこの発見の前から当該スパイウェアを使っていたということだ。

 偶然にも、マレーシアは年次のISS World Asiaという見本市の開催地に頻繁になっている。ここでは、法執行機関や、通信会社、政府の担当者に対して、企業が「合法的な」監視ソフトウェアという武器をプロモーションしている。2014年の同イベントにHacking Team社は参加しており、共同で最大のスポンサーとなっていた。

 MiliServ Technologiesは現在のところ、クアラルンプールで次に開催される2015 ISS World Asiaに関与している。同イベントに参加するには招待が必要だ。Hacking Team社が今年も参加しているかを確認したいかもしれないが。


Post by – Su Gim