木曜日、テレグラフ紙はiOSユーザを標的にした詐欺に関する記事を掲載した。以下はその要点だ。詐欺師たちはJavaScriptによるダイアログを用い、いわゆる「iOSクラッシュレポート」という警告を表示して技術サポートへ電話をするように促す。このテレグラフ紙の記事の終わり近くに、次のような助言が示されている。
「To prevent the issue happening again, go to Settings -> Safari -> Block Pop-ups.(この問題の再発を防ぐには、「設定>Safari>ポップアップブロック」に進む。)」
残念ながら、この助言は正しくない。さらにおそらくもっと残念なことは、この不適切な助言を数々のWebサイトで繰り返しているセキュリティや技術の評論家たちが、今もなお存在することだ。どうしてこの助言が間違いだと分かるのだろうか?なぜなら当社では実際にこれをテストしたのだ…。
まず始めに、この「iOSクラッシュレポート」詐欺は技術サポート詐欺のバリエーションの1つであり、早くも2008年には事例が確認されている。かつてはインド国内のコールセンターから、直接的に売り込む電話がかかってきた。しかしここ最近では、Webベースで誘惑をして、潜在的な被害者が詐欺師に連絡をするように仕向けている。
Googleで次のテキストを検索すると、いくつかの活動中の詐欺サイトが得られる。
「"Due to a third party application in your phone, IOS is crashed."(このスマホ内のサードパーティーのアプリケーションによって、iOSがクラッシュしました)」
以下はこうしたサイトの1つで、iPad上のiOS Safariで表示している。
Safariの「詐欺Webサイトの警告」や「ポップアップブロック」といった機能では、このページが読み込まれるのを防げなかった。
上図でポップアップのように見えるものは、実際にはJavaScriptで生成したダイアログである。自分自身で再生成し続け、消すことが非常に難しくなることがある。SafariのJavaScriptをオフにすることが、一番手っ取り早く制御を取り戻す方法だ。残念ながら、JavaScriptを無効にしたままでは、数多くの正規のWebサイトで多大な影響があるだろう。
以下はGoogle Chrome for Windowsで同じサイトを参照したものだ。
この場合、「prevent this page from creating additional dialogs(このページでこれ以上ダイアログボックスを生成しない)」という文字が追加されていることに注意してほしい。(少なくともWindows用の)ChromeとFirefoxの現行バージョンでは、再生成をするダイアログにこのオプションを追加しており、ユーザがループを断ち切ることができるようになっている。悲しむべきことに、Internet ExplorerとSafariではこのようになっていない。(当社ではIE for Windows / Windows PhoneとiOS Safariでテストをした)。
すべてのブラウザがこの回避機能をサポートしたら、すばらしことではないだろうか。
もちろん、我々もそう思う。
しかし事はブラウザだけではない。ブラウザを用いているアプリの機能も影響を受けることがある。
以下はCydia経由で表示したJavaScriptのダイアログの例だ。
テレグラフ紙の記事の最後には、ロンドン市警からの以下の助言も掲載されていた。
「iCloudのユーザ名やパスワード、銀行の口座情報などを電話越しに他人に渡してはならない。」
まったくだ!誰かにiCloudのパスワードを渡したら、サポート詐欺はただちにデータの乗っ取りや強奪のスキームに転じるだろう。当社では、複数の詐欺師の電話番号に電話をして、我々のiCloudの機密情報を尋ねるかを確認しようとしたのだが、かけてみた電話番号は現在使われていないことが分かっただけだった。
願わくば、そのままでありますように。(そうならないだろうけど。)
「To prevent the issue happening again, go to Settings -> Safari -> Block Pop-ups.(この問題の再発を防ぐには、「設定>Safari>ポップアップブロック」に進む。)」
残念ながら、この助言は正しくない。さらにおそらくもっと残念なことは、この不適切な助言を数々のWebサイトで繰り返しているセキュリティや技術の評論家たちが、今もなお存在することだ。どうしてこの助言が間違いだと分かるのだろうか?なぜなら当社では実際にこれをテストしたのだ…。
まず始めに、この「iOSクラッシュレポート」詐欺は技術サポート詐欺のバリエーションの1つであり、早くも2008年には事例が確認されている。かつてはインド国内のコールセンターから、直接的に売り込む電話がかかってきた。しかしここ最近では、Webベースで誘惑をして、潜在的な被害者が詐欺師に連絡をするように仕向けている。
Googleで次のテキストを検索すると、いくつかの活動中の詐欺サイトが得られる。
「"Due to a third party application in your phone, IOS is crashed."(このスマホ内のサードパーティーのアプリケーションによって、iOSがクラッシュしました)」
以下はこうしたサイトの1つで、iPad上のiOS Safariで表示している。
Safariの「詐欺Webサイトの警告」や「ポップアップブロック」といった機能では、このページが読み込まれるのを防げなかった。
上図でポップアップのように見えるものは、実際にはJavaScriptで生成したダイアログである。自分自身で再生成し続け、消すことが非常に難しくなることがある。SafariのJavaScriptをオフにすることが、一番手っ取り早く制御を取り戻す方法だ。残念ながら、JavaScriptを無効にしたままでは、数多くの正規のWebサイトで多大な影響があるだろう。
以下はGoogle Chrome for Windowsで同じサイトを参照したものだ。
この場合、「prevent this page from creating additional dialogs(このページでこれ以上ダイアログボックスを生成しない)」という文字が追加されていることに注意してほしい。(少なくともWindows用の)ChromeとFirefoxの現行バージョンでは、再生成をするダイアログにこのオプションを追加しており、ユーザがループを断ち切ることができるようになっている。悲しむべきことに、Internet ExplorerとSafariではこのようになっていない。(当社ではIE for Windows / Windows PhoneとiOS Safariでテストをした)。
すべてのブラウザがこの回避機能をサポートしたら、すばらしことではないだろうか。
もちろん、我々もそう思う。
しかし事はブラウザだけではない。ブラウザを用いているアプリの機能も影響を受けることがある。
以下はCydia経由で表示したJavaScriptのダイアログの例だ。
テレグラフ紙の記事の最後には、ロンドン市警からの以下の助言も掲載されていた。
「iCloudのユーザ名やパスワード、銀行の口座情報などを電話越しに他人に渡してはならない。」
まったくだ!誰かにiCloudのパスワードを渡したら、サポート詐欺はただちにデータの乗っ取りや強奪のスキームに転じるだろう。当社では、複数の詐欺師の電話番号に電話をして、我々のiCloudの機密情報を尋ねるかを確認しようとしたのだが、かけてみた電話番号は現在使われていないことが分かっただけだった。
願わくば、そのままでありますように。(そうならないだろうけど。)