最新のWebの分析やトラッキングは、完全に制御不能だ。この件で私にとって問題なのは、プライバシーなどではなくむしろユーザビリティについてである。トラッカーは実質的に「ダイヤルアップインターネット」の感じを再現している(子供は両親に聞いてくれ)。現在は2015年だが、多数のWebサイトの重さは1999年並になっている。
そして今日では、この問題が至るところで顕在化しているようだ。
有名な実店舗型の小売店のWebサイトをGhosteryで可視化しながら見てみよう。以下は米国向けにローカライズされたイケアのWebサイトで、サードパーティのCookieは有効になっている。
Ghosteryによると、9つの異なるトラッカーリソースが読み込まれている(Ghosteryを使っているのはブロックするためではなく、可視化のため)。よし、結構。
そして以下はフィンランド向けにローカライズされたイケアのWebサイトで、サードパーティのCookieは許可していない。
Ghosteryによると、11の異なるトラッカーが読み込まれている。しかし思い出してほしい…、これにはサードパーティのCookieは入っていない。では、サードパーティのCookieを有効にすると何が起きるだろうか?
さらに38個のトラッカーが仲間入りだ!
合計で49個のトラッカーだ(ちょっと度を超えていると感じる。違うかい?)。
これは実に意味不明だ。私は単に、実際の店舗を訪れる前にウィンドウショッピングをちょっとしたかっただけなのだ。
ただとにかく…。
トラッカー一式をオープンにすることで、それらのCookieがうまく読み込まれてドロップされることになると、たいていの場合はトラッカーはさらに多くのリソースを取得し、その結果としてブラウジングの速度を落とすことになる。
通常私は、トラッカーをブロックする目的で、すべてのサードパーティCookieを許可していない。これにより、不都合が生じることはほとんどない。しかしながら、私の同僚の1人がこの設定をテストしたところ、ソニーのPlayStation Networkといったサイトにはログインできないことがわかった(ただし、この場合は別のブラウザを使うことをお勧めする)。こうした点は考慮に入れる必要がある。
主に使うブラウザでは、「サードパーティのCookie」を「許可しない」に設定することを勧める。
以下はWindows版のFirefox 40の場合だ。
以下はWindows版のChrome 44の設定だ。
また、以下はiOS 9の設定だ。
iOSでは「Allow from Current Website Only(アクセス中のWebサイトのみ許可)」を用いている。
そして次に、言うまでもなく、トラッキングフィルタありのVPNを経由して、ネットワーク側の資源のトラッキングをブロックすることもできる。
上図のとおり、当社のFreedome VPNにより、読み込まれるトラッカーの数がわずか2つに削減されている。ずっと良い。
どのような方法を選んだとしても、可能な限りすぐにトラッカーを停止することが、よりよいブラウジング体験へとつながる。
楽しんでほしい。